ゴミ拾いアプリ「ピリカ」で世界84カ国のゴミ問題を見える化!テクノロジーの力で環境問題に挑戦するピリカ・小嶌不二夫インタビュー

株式会社ピリカ
代表取締役社長・小嶌不二夫
(こじま・ふじお)
1987年富山県生まれ、関西育ち。大阪府立大学工学部卒業。京都大学大学院エネルギー科学研究科中退。大学院を休学し、世界の環境問題をその目で確かめるべく世界一周の旅を経験。帰国後、研究室の友人とゴミ拾いSNS『ピリカ』を開発し、2011年5月にリリース。同年11月に株式会社ピリカを設立。「Eco summit 2013 in Berlin」金賞、「掃除大賞2018」環境大臣賞など国内外で受賞歴多数。

個人のボランティアや企業の社会貢献活動を『ピリカ』によって“見える化”することで、ゴミ拾い活動が長続きしやすくなる

 きれいな景色を写真に撮ってSNSに投稿することは誰もがやっていることだが、それとは真逆ともいえる“ゴミ”を写真に撮って投稿するSNSが話題になっている。いったい誰がそんな面倒なことをするのか?と疑問に思う人もいるかもしれないが、2011年にリリースされたゴミ拾いアプリ『ピリカ』は世界84カ国、累計70万人もの人が利用している。累計ゴミ数はなんと1億個を超えるという。

 試しに『ピリカ』を使ってみたところ、撮影目線になった途端、辺りを見渡しただけでいくつものゴミが見つかった。これまで意識して見ていなかっただけで、一見きれいに見える街中にもけっこうゴミが落ちていることを実感。さっそくビニール袋のゴミを撮影して『ピリカ』に投稿したところ、マップ上にゴミの位置が表示された。周辺マップを見ると、近所にゴミ拾いをしている人がたくさんいることがわかり、ささやかな連帯感を感じた。

 その後、他のユーザーから「ありがとう」がいくつも寄せられ、ちょっと良いことをした気分になった。ゴミを撮影したのも生まれて初めてだし、ゴミを拾って見知らぬ人から感謝されたのも初めてのことである。こうして一度『ピリカ』を使ってみると、無意識のうちにゴミが視界に入ってくるようになった。被写体としてゴミを認識するセンサーが付いたような感じだ。

 当初は、善意に基づくボランティアのサービスが広まるのだろうか?と疑問だったが、いやいやそんなことはない。むしろ無償の行為とSNSは、とても相性がいいようだ。「ゴミ拾い×SNS」というユニークなアプリを開発した株式会社ピリカ代表の小嶌不二夫氏に話を聞いた。

「実は私たちの身の回りには、ゴミ拾いをしてくださっている方がたくさんいて、もともと多くのゴミが無償で拾われているんです。だけど、ゴミは拾われるとその場からなくなるので、誰もその行為に気づかない。しかも個人的に清掃活動をされている方は謙虚な人が多いので、深夜早朝にゴミを拾っていたりして、人知れず街からゴミがなくなっていたわけです。それが『ピリカ』によって“見える化”されたという側面があります。近所にゴミ拾いをしている仲間がいることに気づけたり、他の人から感謝のメッセージが届くことによって、ゴミ拾い活動が長続きしやすくなると思います」

 個人的活動はなかなか長続きしないものだが、大勢の人が清掃活動をしていることがわかると、自分も続けようと思える。やはり『ピリカ』はSNSであることに意味がありそうだ。

「個人的にゴミを拾っていると、毎日毎日、同じ場所に缶が捨ててあって挫折しそうになることがあります。SNSでつながり、そうした“あるある”を共有できるだけでも励みになる。『ピリカ』を通して実際にお友だちになるケースもあって、先日、ユーザー仲間で岡山旅行に行ったということで、岡山からお土産が送られてきてうれしかったですね。他にはユーザーが自由にイベントを作れるイベント機能があります。たとえば『飯田橋一斉清掃 毎月第一水曜日』というイベントを作成して参加者を募ることもできますし、場所を指定しない全国的なイベントも開催できます。毎年『春のカン祭り』というイベントを開催しているのですが、その日は空き缶を集中して拾ってもらうんです。そうすると日本中で大量の空き缶が拾われるんですよね」

 一般的にゴミ拾いは各地域の行政が予算を使って清掃活動をするか、ボランティア活動である。『ピリカ』を知ったときに不思議だったのは、「どうやって収益化しているのだろう?」ということだった。ピリカはNPO任意団体ではなく、れっきとした株式会社なのだ。

「ナゾに思われるところですよね(笑)。まずひとつは、全国の自治体に『ピリカの自治体版を作りましょう』と働きかけて、清掃活動を活性化するための仕組みとして導入していただいています。『自治体・地域版ピリカ』と呼んでいるもので、基本の仕組みはSNSアプリ『ピリカ』をそのまま使用していただくのですが、導入してくださる自治体さんには、それぞれ専用ページを作って月々の活動状況のレポート作成を請け負い、そのシステム利用料をいただいています。もうひとつは、企業の社会貢献活動のPRにご利用いただいています。たとえばサッポロホールディングスさんやパナソニックさんでは、以前から社会貢献活動として清掃活動を熱心にやっていらっしゃったのですが、その活動がほとんど世間に知られていなかった。せっかく延べ数千人で清掃活動をしていても、企業HPの奥底に清掃時の写真が2枚くらい掲載されている程度だったんですよね。そこで『ピリカ』を使っていただくことで、社会貢献活動の“見える化”に役立てていただいています。基本的に『ピリカ』は無料で使えるものですが、企業様によっては新たな機能が求められるので、有償でカスタマイズしています」

「自治体・地域版ピリカ」が売上の多くを占めており、企業の社会貢献活動のPRになる「企業・団体版ピリカ」も300以上の企業・団体が利用しているという。

「ほかには廃棄物処理業界の企業の方々が協賛してくださっていて、『ピリカ』に広告を掲載してくださる広告協賛というかたちがあります。僕たちもなんと定義すればいいかわからないですけど、システム利用料と広告協賛で成り立っている事業ということになりますね」

 ピリカでは『ピリカ』以外にもゴミ問題にアプローチするサービスを提供している。そのひとつが人工知能を用いた画像認識技術でポイ捨てゴミの調査を行う『タカノメ』だ。ゴミを一つひとつ画像認識させるために、人海戦術で延べ2千時間をかけたそうだ。

「各自治体が予算を持って街をきれいにする取り組みをしていますが、そもそも街がどれくらい汚かったのか、取り組みによってどれくらい街がきれいになったのか、指標もなければ数値化もできていませんでした。なぜかというと、ゴミは非常に定義が曖昧で、かつ調査する人によってゴミを見つける能力にかなり差があるからです。以前に自治体の方がゴミ調査に取り組んでいたのですが、調査する人によって毎年、数が違いすぎて、調査にならなかったそうです。笑い話になりますが、『野球部問題』というのがありまして、調査員に野球部出身の人が混じると極端にたくさんのゴミがカウントされます(笑)。ボールを探す要領で、植え込みなどからゴミを見つけすぎてしまうんですよね。そうならないように同じ基準で調査できる仕組みを作る必要があったわけです」

「タカノメ」を使うことによって、前後比較の測定が可能になる。たとえば喫煙所を設置したことによって、吸い殻のポイ捨てが減ったか、変わらないのかが測定できるのだ。この測定結果をもとに「ポイ捨ては辞めよう」という看板を立てるべきか、ゴミ箱を設置すべきかなど、予算配分の判断ができるというわけだ。

7歳の頃に読んだ環境問題の本が、人生を決定づけた。だけど、研究者も会社員も自分には向かない……。残るは、起業することだった

 今のところピリカはゴミ問題に特化したベンチャー企業のようだが、実のところ全体の構想のひとつにゴミ問題があり、将来的にはまったく違う事業を手がける可能性もあるそうだ。現に海洋汚染を引き起こしているマイクロプラスチックの流出経路を調査する「アルバトロス」という調査プロジェクトが進行中。専用の装置を開発し、すでに第一回の調査結果も発表済みだ。小嶌氏が事業を通して実現したいこととは?

「正確に言うと、僕たちの会社は環境問題の解決を重視していて、もちろん街がきれいになればいいと思っていますが、一番の目的は、ゴミが自然界に流出して環境を悪化させることを阻止することなんです。マイクロプラスチックの問題も含めて、自然界に流出するゴミの8割は居住地や都市部から発生しています。少なくとも人間社会のゴミ問題を解決し、できれば流出前に回収したいというのが本来の目的です」

 そもそも小嶌氏はなぜ環境問題の解決を志すようになったのか? そのきっかけとなったのが、7歳のときに読んだ『地球の環境問題シリーズ』全7巻(ポプラ社)だったという。

「こんな大きな問題を解決できたらかっこいい!と思いましたね。小学校の図書室に置いてあったんですが、本を隠しました(笑)。というのは冗談で、実際には小2から小6までずっと本を借りっぱなしにしていました。僕からすると、その本にはめちゃくちゃ面白いことが書いてあるわけです。それを友達が読んで同じように面白いと思ったら、ライバルが増えて困ると思ったんです。2冊ずつしか借りられないので、2冊借りては返し、また2冊借りるということを繰り返していたんです(笑)」

 環境問題を解決するために研究者になるつもりでいたが、小嶌氏が入った大学の工学部では卒業後、自動車分野の研究者やエンジニアとなるキャリアが一般的であり、同期はみな大手自動車メーカーに就職していった。それは「自分が望むキャリアとは違う」と考え、小嶌氏は京都大学の大学院に入ることで「一旦リセットしようと思った」という。

「環境問題のひとつとして興味があるはずだったヒートアイランド現象や気候変動の問題を扱う研究室だったのですが、入って1週間くらいで面白くないと思ってしまったんです。先生と意見が合わなかったのもありますが、一番大きな理由は、研究者という仕事の最終アウトプットが論文だったことです。人類にとって有益な知見や技術を発見して、論文という成果で発表する。それがゆくゆくは世界を変えるかもしれない、というのが研究者の仕事なんですよね。だけど、僕は論文を書くだけでなく、さらに踏み込んで実際に環境問題を解決するところまで自分でやりたかった。それを実現するための道は、企業に入ることなのか、自分で事業を興すことなのか、そこから模索するようになったんです」

 そこで小嶌氏は大学院を休学し、日系企業のベトナム支社で半年ほど社会人経験を積むことにした。なぜベトナムで働くことを選んだのか?

「もともと僕は一石五鳥くらいが好きな人間で、どうせならいろいろなことを同時に達成したいと思うんですよね。まず目的としてあったのが、環境問題の本場を見ておきたいということでした。それは日本ではなく、東南アジアなどの新興国だろうと思いました。また、単に旅行などで行って見るだけではなく、現地で仕事と生活を経験しておきたかった。もうひとつは、営業マンとしての経験を積んでおきたかった。営業という仕事は研究とはまったく違うと感じていたので、自分にとって面白いと思えるか、得意かどうかということをはっきりさせておきたかったんです」

 上司だけが日本人で、営業マンは全員ベトナム人という職場で、小嶌氏は2カ月目にしてトップ営業マンとなった。結果だけ見ると、営業マンの適性があったようだが?

「同僚のベトナム人はきっちり定時で帰る人がほとんどだったので、たくさん残業をするだけで簡単に一番になれました。また、日本人の僕が電話をかけると、英語さえ通じればみな面白がって、とりあえず会ってくれます。言葉のハンデを差し引いても、得をしていたと思います。だけど、ベトナムでも上司とケンカになって、僕は組織というものに合わない人間なんだと実感したんですよね……。これが1回や2回なら相手に非がある可能性もあるんですけど、僕は大学でも大学院でも教授とうまくいかなかった。3回連続となると、どう考えても僕に問題がある可能性のほうが高い(苦笑)。会社のルールだから、決まったことだから、という理由でやるのが僕には難しくて、理屈で納得しないと動かない。あとは報告・連絡・相談をせずに勝手にどんどんトライアルして検証しようとする。そもそも研究室の方針や大枠とは違うことを研究したりしてましたから」

 上司の指示で組織的に動くのが向かないとなれば、残るは起業である。帰国後すぐに小嶌氏は起業を模索しはじめるが、何をやるべきか定まらなかったこともあって、大学院休学中に2カ月半の世界一周の旅に出るのだ。このときも“一石五鳥”の理由があったようである。

「世界の環境問題を解決したいと思っていましたが、実際に問題を見たことはほとんどなく、本やネットの知識だけだったのが不安でした。さまざまな問題を目の当たりにしたとき、やっぱりやめておこうと思うのか、それでも解決したいと思うのか、自分の気持ちをチェックしておきたかった。あと、僕は凝り性なので、一旦始めてしまうとその世界にどっぷりハマって戻れなくなってしまう。だから何かを始める前に、広く世界を見ておきたいという気持ちもありましたね。それから、もし自分で事業を興すとなればアイデアが必要なので、メモ帳にアイデアを書き溜めながら旅をしていて、帰国時には100個を超えていました」

 この100個のアイデアの中に『ピリカ』の前身となるアイデアがあった。ただし、この時点ではゴミ問題に限定したものではなく、様々な環境問題を“見える化”するというアイデアだったそうだ。それがゴミ拾いSNSになった経緯とは?

京大研究室から『ピリカ』が誕生。しかし、学生の身にはPR予算がない……。そこで「モンドセレクション作戦」を思いついた

 環境問題は、大気汚染、森林破壊、土壌汚染、水質汚染などに大別される。これらの情報をユーザーに投稿してもらい、環境問題をマップ上に“見える化”することが当初の案だった。2、3カ月かけてアプリの開発と検証をしていくうちに、ある傾向が見えてきたという。

「僕たちがアプリの開発と検証を行っていた京都の街に存在する環境問題の9割5分がゴミ問題だったんです。道路が壊れているとか川や空気が汚れていることに気づくより、圧倒的にゴミを目にすることが多かった。スマホの画面は小さく限られていますから、できるだけ機能を絞ったほうがいいので、9割5分のゴミ問題に集中することにしました。ちなみにその時点ではゴミ問題の“見える化”だけを考えていて、『拾う』という発想はなかった。あるとき友人とディスカッションしていて、友人が『せっかくだから拾ってもらったらいいのに』と言ってくれました。そのときの僕は『拾うわけないだろ』と思っていましたが、その後、気になって『拾う』ボタンを付けてみたところ、実際に拾う人が現れたんですよね。本当に拾う人がいるんだ!と驚いて、それがゴミを拾ってもらうサービスにしたきっかけでした」

 ゴミ問題の“見える化”だけでなく、当初からSNSにするつもりだったという。なんとなく流行りでそうしようと思ったわけではなく、ゴミ問題の解決につながる仮説があったのだ。

「当初の開発メンバーだったエンジニアの友人が、同時並行で修士論文を書いていて、節水や節電といった環境配慮行動をどうすれば長く継続させられるかということを研究していました。彼が考えていたことは、タイムラインで活動報告をする形式にすれば、近くで同じような活動をしている人と影響し合うことで、活動が長続きしやすくなるという論文だったんです。それを『ピリカ』でそっくりそのまま使ってみようということになったわけです」

『ピリカ』開発時の小嶌氏は、京大大学院を休学中の身だった。最終的に大学院の休学可能期間である2年間を使い切り、復学するか退学するかを決断する局面で、あっさり小嶌氏は中退してしまう。いよいよ起業に踏み切ったわけだが、躊躇はなかっただろうか?

「本気で『ピリカ』をやるのか、研究の世界に戻るかの二択でしたが、2年間、検討していろいろと検証もできていたので、辞めることに抵抗はなかったです。研究者的な考え方かもしれませんが、できることがわかることには当然ながら意義があるのですが、できないことがわかることにも意義があるんですよね。僕たちが落とし穴に落ちることで、後から来る人が同じ穴に落ちなくて済む。僕たちがやろうとしていたことは、世界で誰もチャレンジしたことがないものだったので、たとえやってダメだったとしても、それがわかるだけでも価値があると思いました。そのためなら自分の人生の2、3年くらい賭けてもいいだろうって」

『ピリカ』リリース後の1カ月間で、わずか100個のゴミが拾われたにすぎなかった。そのうち半分は小嶌氏が拾ったものである。プロモーション費用がなく、世間に認知されなかったことが理由だが、そこで小嶌氏は『ピリカ』を広めるためにある作戦を思いつく。

「それが、モンドセレクション作戦です(笑)。学生の身なのでメディアにコネもないですし、どうすれば注目を集められるかはすごく悩みました。みんなで話し合っていろいろ仮説を立てたところ、その中に『日本人は海外で使われているというフレーズにめちゃくちゃ弱いんじゃないか』という仮説があったんです。当時、ちょうど友人たちが卒業旅行に行くシーズンだったので、海外でゴミを拾ってきてくれるように頼みました。そうすれば公式にサービスを公開した時点で、世界10カ国で使われているという実績になる。メディアからしても、何かしらインパクトのある見出しを付けたいわけです。ゴミ100個じゃ厳しいけど、日本初のサービスが世界10カ国で使われているとなればインパクトがありますよね」

 一方で、ユーザー数を増やすこと以上に大変だったことがある。これを小嶌氏は「収益化との戦い」と言う。無料アプリや無料コンテンツが常に突き当たる大きな壁だ。他は開発メンバーだったため、小嶌氏がひとりで営業に奔走したそうだ。

「ちょっとでも興味を持ってくれそうな企業に総当たりで営業をかけることにしたんです。アパートを引き払って、2、3カ月の間はひたすら京都と東京を行き来していました。どうにか投資会社から少額の出資を受けられることになって前途が拓けてきました。他には社会貢献活動に力を入れている企業に営業をかけていたんですが、『ピリカ』は基本的な機能は無料なので、タダなら試してみようという企業がけっこうありましたね。だんだん協賛企業が増えていくと、じゃあうちもやってみよう、となって徐々に増えていったんです。当初は個人に着目したサービスでしたが、どう考えても団体で1時間かけて拾ったほうがたくさんゴミを回収できるので、やはり企業や団体の協力を得ることが大切だと思うようになりましたね」

 ゴミ問題や環境破壊など地球規模の問題を前にしたとき、ついつい「自分一人の力ではどうにもできない」という気持ちが頭をもたげてしまう。しかし、小嶌氏は自分たちにできることはないだろうか?と模索し、今では『ピリカ』で拾われた累計ゴミ数は1億個以上にまで到達した。素朴な疑問として、そこにはどんな考え方の違いがあるのだろう?

「僕一人でいくらゴミを拾っても解決できないから、こうしてサービスを作ったり、会社を作ったりしているわけです。『自分一人の力ではどうにもできない』というのは、事実ではないと思います。それこそエジソンのように一人の人間が世界を変えてしまうような発明をしたという事実がいっぱいあるわけじゃないですか。だから僕は事実のほうを信じます」

小嶌不二夫氏を知る3つのポイント

座右の書/『地球の環境問題シリーズ』全7巻(ポプラ社)

「大気汚染、森林破壊、土壌汚染、水質汚染、ゴミ問題、オゾン層破壊など、地球規模の問題を7巻にわたって扱ったシリーズです。ゴミ問題は環境問題全般のひとつのカテゴリーで、もちろん重要な問題なんですけど、それだけではない。『ピリカ』ではゴミの問題を扱っていますが、いずれはすべての問題に取り組みたいですよね。7歳のときに読んだときは図書室の本だったので持っていませんでしたが、後に友人がプレゼントしてくれたんですよ(笑)。多大な影響を受けた座右の書というと、間違いなくこの本です」

代表のほうが楽に感じる性分

「自分が代表として組織に関わっている今より、代表以外のメンバーとして組織に関わっていたときのほうが、僕にとってはしんどい経験でした。だから、組織のナンバー2、3として一緒にやってくれているメンバーのほうが、僕より大変だと思うんですよね。僕から無茶ぶりが降ってきたり、一瞬よくわからないことを言っていたり、なかなか儲かることをやってくれなかったり……、僕と一緒にやっていくことのほうが、よっぽど困難だと思います(苦笑)」

目的は「非合理」、そのための行動は「合理的」

「基本的に、人生において一番大事なことは非合理に決めて、あとは全て合理的に決めたほうが上手くいくと思っています。僕の場合は、環境問題の解決が一番大事な目的で、それは非合理な直感で決めたことです。だけど、その目的を達成するための方法はすべて合理的に決めているつもりです。でも、きっと皆さんも同じように決めていると思うんですよね。たとえば恋愛の場合、なんとなく『この人が好きかも』という直感で始まることが多いはず。身長や収入や容姿といった条件を満たしたから『好き……』となるわけじゃない。だけど、相手が喜びそうなレストランに誘ったり、プレゼントを贈ったり、好きな人に近づくための方法は合理的に考えたほうが良いと思うんです。この順番を逆にしてしまうと、何事も上手くいかないように思います」

取材・文●大寺 明  写真●高村征也

ごみ拾いでつながるボランティアSNS
ピリカ

ピリカは世界84カ国で1憶個以上のごみが拾われている
世界最大級のごみ拾い&社会貢献アプリです。

ごみを拾う様子をピリカで見える化することで、
みんなが刺激し合いながら、大きな輪となり、
世界がきれいになっていきます。

今、世界中で大問題になっているごみの自然界流出。
特に川や海へと流れたごみは、生態系を破壊し、
食べ物を通じて人間にも返ってきてしまいます。
海を漂うごみの8割は陸から来ているので、
あなたがごみを1つ拾うことが、問題解決に向けた大きな一歩となります。

日本で生まれ、世界に広がるごみ拾いアプリ「ピリカ」と一緒に
この大きな問題に立ち向かってくれませんか?