オンラインカウンセリング『cotree』なら、信頼できる適切なカウンセラーが、きっと見つかる。cotree・櫻本真理インタビュー

株式会社cotree
代表取締役:櫻本真理
(さくらもと・まり)
1982年広島県生まれ。京都大学教育学部卒業後、モルガン・スタンレー証券を経て、ゴールドマン・サックス証券に勤務。証券アナリストとして2009年、日経アナリストランキングその他素材部門20位、2010年、同10位にランクイン。退社後、複数のスタートアップに携わる。2014年5月に株式会社cotreeを設立。2018年10月に起業家のメンタルサポートサービス『escort』をスタートし、自らも産業カウンセラーとしてコーチングを担当。

いつでも、どこでも、誰にも知られず悩みを相談できる、オンラインという匿名性のある場所は、カウンセリングと相性がいい

 ある程度の年齢になってくると、誰しもメンタルの不調を感じた経験があるものだと思う。必ずしも現代人のメンタルが弱くなったというわけではなく、流動的で不安定な今の社会には、そこかしこにメンタルを崩す要因が潜んでいるように感じるのだ。人間的な感性とやさしさを持った人なら、多少は心の問題を抱えた経験があるのが、むしろ普通のことだとすら思う。

 ただ、一人で問題を抱え込み、こじらせてしまってはいけない。心の問題は人に話を聞いてもらうだけでだいぶ楽になるものだし、経験者やカウンセラーから情報やアドバイスを得るだけでも、かなり助けになるはず。そこでメンタルクリニックやカウンセリングルームが求められるわけだが、ひと昔前にくらべだいぶイメージが緩和されたとはいえ、自分がそこへ行くとなると、抵抗感を感じる人も少なくないだろう。

 厚生労働省の調査によると、うつ病や躁うつ病などの気分障害患者数は1996年に43.3万人だったのが、2017年には127.6万人と著しく増加している。診断基準が変わったことによる増加の可能性もありうるが、心療内科を受診する人が増えたことはたしかだろう。一方で、メンタルの不調を抱えながら、誰にも相談せずに一人でやりすごそうとしている人が、まだまだたくさんいるようにも思うのだ。

 そうした人におすすめしたいのが、オンラインカウンセリング『cotree』だ。WEB上で質問に答えていくことで適切なカウンセラーがマッチングされ、カウンセリングルームに足を運ばずとも、ビデオ通話や電話でカウンセリングが受けられるサービスである。誰にも知られずカウンセリングを受けられるので、かなり心理的負担も軽減されるはず。株式会社cotree創業者の櫻本真理氏は、オンラインカウンセリングが求められる時代背景をどう捉えているだろう?

「心の健康については、日本に限らず、世界的に関心が集まっています。特に欧米ではメンタルヘルス分野のスタートアップがかなり増えていて、投資の数もすごく増えています。なぜこうした状況になったかというと、やはり世界的な価値観の変化があると思います。日本でもこの十数年の時間軸で、物質的な豊かさの限界が見えてきて、高額なプレゼントや高級車を買うことへの関心が著しくなくなってきました。モノで得られる幸福感が限定的だとみんなが気づきはじめたとき、じゃあ何が大事なんだっけ?と問い直すと、やはり精神的な豊かさに向かいますよね」

 そうした価値観の変化とともに、社会構造の変化も大きいと櫻本氏は考えている。

「これまでの時代は、すごく自由度の低い社会だったと思うんです。一回決めたら仕事は変われないとか、結婚したら離婚はできないといった社会的な規範や風潮があって、生き方を規定されていたわけですが、今の時代は、経済の変化や価値観の多様化などにより、自ら人生を選び取ることができるようになりました。それは、選択肢が増えたということです。環境に身を任せておけばいい、という感じでもなくなり、自分とは何者なのか?ということを問われる場が増えたわけです。うつや不安などのメンタルヘルスの問題は、まさに自分と環境との相互作用がうまくいっていないときに生じることが多いんです。環境が画一的だった時代は、我慢して自分を合わせるしかなかったけど、今は、転職もできるし離婚もできる。別の選択肢があるときに人間は葛藤するものです。その葛藤がメンタルヘルスの問題の増加につながっていると思います」

 終身雇用の時代であれば、一家の大黒柱として定年まで会社という一つのコミュニティに居続けるのが一般的なライフスタイルだった。職場も家族もずっと同じ人間関係が続き、それゆえの不自由さもあったわけだけれど、揺るぎない関係性が築かれていたという言い方もできるだろう。これに対し、今の時代は、SNSで人とのつながりは増えているようだけれど、切実な話をしたり、弱みを見せられる関係性というと、むしろ減っているように感じる。

「SNSのようにゆるいつながりは増えているけれど、逆に家族のような深いつながりは失われがちになっているのが今の状況です。それこそ、選択肢が増えたことで、ここには留まることができるという場所がない。これまでは家族が、本音を見せたり、弱音をさらけ出せる場所だったわけですけど、ゆるいつながりの場合、本音や弱さをさらけ出すと、つながりが失われてしまうんじゃないかという不安があります。これまで親密な関係性の中で受け止められていた悩みや苦しみはどこへ行くのだろう? そう考えたとき、第三者という選択肢が浮かんでくるのだと思います」

 それがまさに心理カウンセラーや精神科医といった第三者に相談するといった選択肢だが、前述のように、まだまだ社会的抵抗感があるのが現実だろう。

「メンタルヘルスの問題に関しては、日本にはとても大きなスティグマがあります。メンタルヘルスの問題を抱えた人は弱い人である……といった誤解があるがゆえに、身近な人に相談しづらいですよね。カウンセリングルームに行くにしても、ビルに入るところを人に見られたら恥ずかしい……といった不安があったと思います。そうしたとき、オンラインであれば、自分が誰かを知られず、家で一人で相談することができる。オンラインという匿名性のある場所は、カウンセリングととても相性がいいと思います。スマホの時代になってから、誰にも知られず検索できるようになったことで、コンプレックス産業がかなり伸びたとされているのですが、その流れにも近いと思います。また、メンタルヘルスの問題を抱えている方は、そもそも家から出られないというケースもありますし、仕事が忙しくて行けなかったり、育児で家から離れられないなど、自由がきかない方が多い。オンラインだからこそカウンセリングを受けられるという方がたくさんいらっしゃいます」

『cotree』の「よくご相談される内容」を見ると、メンタルヘルスの問題だけでなく、仕事の悩み、セクハラやパワハラの悩み、恋愛や夫婦関係の悩みなど、実に幅広い。もっとも多いのが、人間関係と仕事に関わる相談だそうだが、どんな相談であってもいいそうだ。

「カウンセリングやコーチングは、相談内容はそれほど重要ではなくて、結局のところ、その方の心の中にあるものを引き出していくプロセスなんです。どんな相談内容であっても、『それについてあなたはどう思うんですか?』と掘り下げていくことで、自分の中にある思いに気づくことができます。恋愛相談であれば、『好きだと思っていたけど、本当は寂しいだけだった』というふうに思い込みや抑圧を取り外して本当の感情を明らかにしていく。カウンセリングやコーチングはそうしたプロセスなので、相談内容の最初の入り口が恋愛でも仕事でも人間関係でも、それほど変わりません。ただし、抑うつ感などで心身の不調が出ている場合は、うつ病に詳しい臨床心理士などの専門家とマッチングするように気をつけていますね」

証券アナリストの仕事にやり甲斐を持っていたが、会社への信頼を失い、睡眠障害に……。メンタルクリニックに感じた違和感が、事業の原点となる

 もともと、治療行為ではないという意味を込めて「カウンセリング」という用語を初めて使ったのが、臨床心理学者のカール・ロジャーズであり、カウンセリングの手法が確立されたのも彼の功績による。ロジャーズはアメリカのイリノイ州の生まれだが、櫻本氏が心理学に興味を持ったのも、高校1年生のときにイリノイ州に1年間留学したことがきっかけだったという。15歳という多感な時期に異文化を経験したことで、どんな気づきがあっただろう?

「それまでの私は、あまり外の世界に興味がなくて、日本が一番っていうタイプだったんですけど、中学3年生の夏休みに、親から無理やりアメリカで1カ月のホームステイ体験をさせられたんです(笑)。でも、外から日本を見て初めて気づくことがすごく多くて、日本が単一民族のモノカラーだとしたら、アメリカは多民族のフルカラーといった感じで、これまで自分がいた世界がすごく狭かったことに気づきました。それがすごく衝撃で、もうちょっと外の世界を見たいと思うようになったんです。帰国してすぐにまた行くと決めて、高校1年生のときにアメリカに1年間留学したんです。興味を持つと、行動が早いところがありますね(笑)」

 留学先の街では、当時15歳の櫻本氏が唯一のアジア人だったという。イジメというほどでもなかったが、からかわれたり、バカにされることがたびたびあった。

「やっぱりしんどいときもありましたね。そうすると、なんでしんどいだっけ? どうしたら楽になれるんだろう?って考えるじゃないですか。そんなとき、心理学の授業を受けて不安が軽減されたんです。自分の心がこういう仕組みで動いているんだということがわかると、不安がやわらいで、わかる範囲が広がるほど安心できるようになる。そんな体験をして、心理学ってすごい!と思ったんです。それから心理学に興味を持つようになって、帰国してから河合隼雄さん(※日本の心理療法の祖とされる心理学者)の本を読むようになったんです。ちょっと哲学に近いようなところもあって、河合先生の人間観に惹かれましたね」

 河合隼雄が京都大学の名誉教授だったこともあり、櫻本氏は京都大学に進学。退官直後だったため、直接、教えを受けることはできなかったが、大学で心理学を学んでいた。ところが、途中で方向性が変わっていったそうだ。

「実は心理学が苦手だということに気づいてしまったんです(苦笑)。結局よくわからなくて、心理学の道に進めない……となったとき、自分が面白いと感じるほうにどんどん関心が移っていきました。最初は臨床心理学を学んでいたのが、認知心理学になって、進化心理学になって、それから行動経済学(笑)。心理学から経済学という飛躍があるように思われるかもしれませんが、進化心理学と行動経済学はわりと近いところにあるんです。進化心理学は人間の心のバイアスの進化的な背景について研究する学問なんですが、株式市場やビジネスは、まさに人間の心のバイアスをどう受け止めて活かすかという世界なので、人間の行動を経済活動につなげて考える行動経済学と近い。心理学は個の問題になるのですごく想像力を必要としますが、数字に落とし込んでしまえば、共通言語になるし、勘違いも生じないから、すごくシンプルで扱いやすいと思いましたね」

 会計学の道へと進んだ櫻本氏は、大学卒業後、モルガン・スタンレー証券を経て、ゴールドマン・サックス証券で証券アナリストの仕事に就いた。金融業界というと、男性的な競争社会といったイメージがある。現在の櫻本氏は、やわらかな雰囲気の知的な女性といった印象だが、当時はどんな働きぶりだっただろう?

「最近はぜんぜん戦わなくなりましたけど、当時は戦っていたかもしれないですね(笑)。ずっとパンツスーツとハイヒールで、朝7時から夜中まで働いていました。金融の世界は、株価が上がるか下がるかしかないですし、常に数値化され、同期の中でもランク付けがあるので、勝つか負けるかしかない。競争を意識せざるをえない環境だったと思います。もともと負けず嫌いなので、当時は一番になりたいと思って仕事をしていましたね」

 てっきり数字に追われる日々や競争社会のストレスが原因で退職したものと想像していたが、どうやらそれが理由ではないらしい。

「数字を追いかけるのが大変と言っても、自分の仕事に社会的な意味があって、成長も感じられて、社会的な評価が得られていれば、なんとかなるものなんです。それがしんどくなるのは、会社への信頼が揺らいだときだと思うんです。私が不調を感じたのは、2008年のリーマンショックの後、会社がリストラをはじめて、どんどん仲間がいなくなっていった時期でした。なぜ私は仲間を大事にしてくれない会社にコミットしなければいけないのか?という迷いが生まれ、この会社のためにがんばりたくない……という気持ちになったんです。そうすると、やっぱり葛藤が生まれるんですよね。それまでは、大きな仕事だし、自分に合っていると納得感を持って仕事をしていたわけですが、本当にこのままでいいんだっけ?と揺らぎだすと、メンタル面でも不調が出てくるんですよね」

 このとき櫻本氏は睡眠障害におちいった。深夜2、3時に帰宅し、疲れ果てているというのに寝付けず、ようやく眠れたと思っても早朝に目が醒めてしまう。そうした日々が1、2カ月続き、睡眠不足でやる気も出ないし、生産性も落ちていく。さすがに「普通じゃないな」と感じ、メンタルクリニックを受診したところ、簡単な問診があっただけで薬を出されて終わり……。このとき、強烈な違和感があったそうだ

「たとえ薬で症状が消えたとしても、これでは本質的に病気になる理由がなくなっていないと思いましたね。このとき、もっと医療制度の外で提供されるサービスがあればいいのになって思いました。欧米ではカウンセリングがよく利用されていますけど、日本ではサービスとしてまだまだ浸透していないですし、そもそもどこにあるのかもわからなければ、どのカウンセラーがいいのかもわからない。カウンセラー業界は本当にピンキリで、公認心理士という国家資格を持ったカウンセラーもいれば、通信教育で短期間で民間資格が取れるカウンセラーまで、カウンセラーを名乗る人の幅が広すぎるんです。“ここに行けば信頼できるカウンセラーに出会える”という場が必要なんじゃないかと思いましたね」

 このとき感じた違和感が、その後、『cotree』のサービス化につながっていくわけだが、当時の櫻本氏は、まさか自分が起業してそれをかたちにするとは考えてもいなかったそうだ。

起業なんて考えたこともなかった。友人のスタートアップを手伝ううちに、「起業して自分でやればいいんだ」と気づいた

 睡眠障害になった後も櫻本氏は休職することなく、証券アナリストの仕事を続けた。退職するきっかけは、友人の起業に参加したことだった。病院口コミ検索サイト『Caloo(カルー)』の立ち上げを手伝うことになり、櫻本氏はゴールドマン・サックスという世界的企業から一転してスタートアップ業界に身を投じるのだ。

「それまでの私は起業なんて考えたこともなかったんです。イメージもわかなくて、起業家ってなんかスゴイなあって他人事として見てたのが、自分事になるなんて思いもしなかった。起業を誘ってくれた友人は慶応SFC卒で、周りに起業している友だちがたくさんいて、以前から自分も起業するつもりでした。私はただそれについて行ったという感じだったんですけど、実際に会社設立の手続きをしたり、人を集めたり、交渉の現場に同行していくなかで、“こんな感じか”という手ごたえがあって、“起業できるんだ”と思ったんですよね(笑)。結局、何かをしようとするとき、何をやるべきかがわからないと、チャレンジしようという勇気も出ない。逆に、わかることが多ければ多いほど、チャレンジに勇気は必要なくなると感じました。だから私は、勇気があったわけではなく、何をやるべきかがわかったから起業できたという感じなんです」

 その後、櫻本氏は数年間にわたって複数のスタートアップに参加。そんなとき、会社員時代に感じたメンタルヘルス業界に対する問題意識について友人と話していたところ、「起業して自分でやればいいんだ」と気づいたという。起業のファーストステップはどのように動いただろう?

「最初はカウンセラーさん集めでしたね。会社も知られていなければ、サービスも存在していない状態なので、信頼できるカウンセラーさんを探してくるのがけっこう難易度が高かったです。メンタルヘルス業界は怪しげな会社も多いので、連絡しても警戒されることが多い。それこそ最初はフェイスブックで声をかけたり、学会に参加してみたり、同級生に紹介をお願いしたり、本当に地道な作業でした。なんとか試行錯誤しながらここまで来た感じですね」

 現在、『cotree』に登録しているカウンセラーは100名弱。カウンセラーなら誰でも登録できるわけではなく、書類審査や面接を通して経験や人格面の健全さ、倫理観などを入念に審査し、“信頼できる”カウンセラーとのマッチングを大切にしている。

「カウンセリングはときに結婚相手より深い話をするわけですから、相性が合わないカウンセラーさんと出会うと、カウンセリング自体がイヤな体験になりかねないんです。カウンセラーさんがいけ好かないタイプだったり、話が通じなかったりすると、お金を払っているのにカウンセリングってあんまり意味ないな……となってしまう。カウンセリングを受けること自体、すごく勇気がいることなのに、そうなるともったいないですよね。だからこそ、質的に担保され、かつクライアントさんと相性の合う方で、利用する目的に合ったカウンセラーさんと、『cotree』に来れば出会えるという仕組みを作りたかったんです」

 いつでも、どこでも、カウンセリングを受けられることが、クライアントにとっての利点だが、同時にそれはカウンセラーにとっても有意義な仕組みとなっている。

「実はカウンセラーさんも仕事がなくて困っていたりするんです。公認心理士や臨床心理士は取得するのがすごく大変な資格なんですが、それを持っていても仕事がないというカウンセラーさんもたくさんいますし、あるいは、地方在住や海外在住のカウンセラーさんでなかなか利用者さんと出会えなかったり、産休で時間が限られているカウンセラーさんもいます。『cotree』なら場所も時間も問わないので、そうしたカウンセラーさん側の制約を取り外すことができる。そこにこのサービスの価値があると思っています」

 株式会社cotreeでは、他にもうつ病のコミュニティサイト『U2plus』やスキルシェアのマッチングサービス『takk!』を運営しているが、2018年10月に起業家向けのメンタルサポートサービス『escort』をスタートさせた。スタートアップの経営者と役員を対象に、対面またはオンラインによるコーチングを行うサービスである。起業家にコーチングが求められる理由とは?

「起業家の方は、まず身近な人に相談しづらいという大きな問題があります。起業家特有の悩みになると、あまり一般の方に理解されづらいので、『言ってもしょうがない』となってしまう。あるいは、結局、事業を伸ばしていかないと問題は解決しないから、『やるしかない』となってしまう。特に起業家の方は、『自分が悩んでいることを知ったら、メンバーが困るんじゃないか』と懸念して、一人で抱え込んでしまうケースが多い。そんなとき、第三者のコーチングが必要とされてきます。その際、適切な“問いかけ”を投げかけることが大切になります。起業家の方は、もともと考える力を持っている方が多いので、問いかけることで自分の中で内省が進み、次の一歩を踏み出せることがよくあります。第三者だからこそ話せることがたくさんあるので、外部の目を持っておくという価値が『escort』にはあると思っています」

 ベンチャーキャピタルの協賛もあり、サービス開始から2週間ほどで300人もの起業家がコーチングを受けたという。日本初の起業家に特化したメンタルサポートだが、どんな感想が得られただろう?

「問いかけによって自己理解が深まるので、『これからどう人と関わればいいのかわかった』という声や、『自分が抱えやすいストレスのパターンがわかった』という声が寄せられています。自分はどういう人間なのか、今どういう環境に置かれているのか、今抱えている問題はなんなのか。それがわかれば、チャレンジしたり、試してみることができる。そうした、わかるための思考プロセスをインストールするのがコーチングだと考えています。何度もコーチングを受けている方から、『コーチがいなくても、問題が起きたときにコーチの声が聞こえる』とよく言われます。「きっとコーチならこう言うんじゃないか」というメタ視点を身に着けることで、自分で問いかけて自分で答えを出せるようになると、思考を深めていくことができます。それは、葛藤して立ち止まったときに、その葛藤を処理する力なんですよね」

『escort』では、櫻本氏自身も産業カウンセラーとしてコーチングを担当している。さまざまなスタートアップに参加し、自らも起業した櫻本氏なら、きっと起業家の気持ちに寄り添った適切なコーチングができるはず。しかも『cotree』の蓄積や大学時代に学んだ心理学のベースもある。あらためて、自身が歩んできた道のりをどう感じているだろう?

「私は数字を見るほうが得意だと思っていて、カウンセリングやコーチングは得意じゃないと思っていたんですよね。それは思い込みだったのかもしれないし、人って時間の経過とともに変わるものなので、今はコーチングにすごくやり甲斐を感じています。自分には向いてないと思って、起業という道を選んだら、結果として仕組みも作れば、自分でコーチングもやっていて、人生ってどうなるかわからないものだなって思いますね(笑)」

櫻本真理氏を知るを知る3つのポイント

影響を受けた本/『利己的な遺伝子』リチャード・ドーキンス著

「“人間は遺伝子の乗り物である”という観点から、なぜ人の心が今ある姿になったかを解き明かす科学書です。遺伝子の生存競争の結果として、人間の心や身体の特徴が今のあり方になっているのだと考えると、人の心がすごくよくわかるような感覚があったんです。それがわかれば、どうすればいいかも見えてくる。大学時代に読んだんですけど、人を人間という生物として捉える視点を得ることができて、もっとも影響を受けた一冊ですね」

リフレッシュ法/京都に行くこと

「リフレッシュ法というと、睡眠です(笑)。眠ることが一番なんですけど、歩くのも好きだし、本を読むのも好きだし、旅をするのも好きです。旅ではよく京都に行きます。今年に入ってから、仕事もあって十数回は京都に行きました。昔ながらのものがありながら新しいものもあって、いろんな価値が混在しているところに惹かれます。東京にいると、勝たなければいけないっていう焦りを感じませんか? それに比べると、京都は時間もゆっくり流れている感じがするし、いろんな人のいろんな価値観が自然と街に溶け込んでいて、誰も否定しない感じがする。あなたはあなただし、私は私だよねっていう雰囲気が感じられて、居心地がいいんですよね(笑)」

「物語」について思うこと

「物語って人生に対する意味付けだと思うんです。世界と自分、他者と自分、過去と未来をつなぐのが、自分の中だけにある物語なんですよね。こんな出来事があったから、今こういう生き方をしているといった物語を、自分でどう組み立てるかによって、その人の生きることの意味自体も変わりうる。心がしんどいときって、その物語の一貫性が失われているときだったりするんですよね。本当はこうありたいのにできないとか、過去と未来のつながりが見えなくなったとき、物語が断絶して人生の意味を見出せなくなってくる。そういうときにメンタルの問題が起こったりするものです。過去と未来をつなぐ、自分と社会をつなぐ、やさしいつながりを取り戻すことによって、メンタルの問題を予防していくこともできるし、治していくこともできると思っています」

取材・文●大寺 明  写真●松隈 健

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