平成ライダーのサブキャラに学ぶ究極の「右腕学」

平成仮面ライダーも今年で17年目。いまや若手俳優の登竜門として、現在様々なドラマで活躍する数々の有名俳優を排出する毎年恒例の作品となりました。また、高いストーリー性や見どころのあるアクションシーンで子どもだけでなく大人まで夢中にさせてしまいます。

そして、注目が集まるのはその個性的なキャラクターたち。華やかな主人公ライダーはもちろん、サブライダーやヒロイン、主人公の仲間たち、そして敵怪人まで、キャラがきちんと立っているのも魅力です。

今回は、そんな平成ライダーの個性的なキャラクターの中から、主人公ライダーを支える人の名言とともにそこから学べる哲学をご紹介します。

「強いだけのダブルに価値はない。君の優しさが必要だ、翔太郎!それがもし弱さだとしても…僕は受け入れる」

フィリップ(仮面ライダーダブルより)

2009年〜2010年放送の仮面ライダーダブルより、主人公、フィリップ(菅田将暉)の名言です。もう一人の主人公、左翔太郎(桐山漣)と二人で変身する仮面ライダーダブル。しかし、フィリップと翔太郎の強さのバランスが合わず、変身ができなくなってしまいます。

変身も満足にできない中、迫り来る敵。周りのフォローもあり、フィリップが翔太郎を諭します。翔太郎がフィリップの強さに合わせてパワーアップをするのではなく、フィリップが翔太郎の優しさを受け入れることで、二人は強さと優しさを兼ね備えた仮面ライダーダブル最強形態「サイクロンジョーカーエクストリーム」へ進化していきます。

自分に足りないところを仲間に補ってもらい、仲間の足りないところを自分が補うというまさにチームプレイの根幹の部分をよく表している場面だと思います。

全員が4番バッター、全員がエースピッチャーでも野球は勝てないように、一個人には必ず「役割」があります。いいところも悪いところも、強さも優しさもお互いがお互いをカバーできるチームがあれば向かうところ敵なしです!

「大丈夫ですよ…。あいつは天の道を往き、総てを司る男です。」

加賀美新(劇場版仮面ライダーカブトより)


2006年公開の劇場版仮面ライダーカブトから主人公・天道総司(水嶋ヒロ)の相棒・加賀美新(佐藤祐基)の名言です。

話の終盤、最強の敵は倒したものの、地球に超巨大隕石が落下してくるという危機に直面。「今更、カブトに何ができるというんだ」と誰もが諦めていたそのときに、親友の加賀美だけは天道を信じてこうつぶやきます。

絶体絶命の危機での、これ以上にない絶対的な信頼の言葉です。長い間、仲間として共に戦ってきた経験と実績がある天道に対してだからこそ、加賀美も言えたのでしょう。仮面ライダーらしい、男と男の友情です。

しかし、そうしたバックグラウンドがないのにも関わらず、安直に「大丈夫」といってしまうのは要注意です。人間は、自分にとって都合の良い情報は受け入れる反面、悪い事象が起こる確率を低く見積もるという習性があります。これを心理学では「正常性バイアス」といいます。危機的状況に陥った際、「自分は大丈夫」「今回は平気」「まだ心配ない」という判断を下してしまう人は要注意です。

「信用することは疑うこと」だとはよくいったもので、いざというときに仲間を信じるために、まずはよく疑ってみることが必要なのです。現に劇中では天道と加賀美は幾度となく、目的や信条の食い違いからケンカを繰り返しています。そうしたぶつかり合いの末に今の関係を築いていったのでしょう。

「あなたは、今自分にできることをするしかない。もし迷ったときは、あたし達に相談してよ。」

広瀬栞(仮面ライダー剣より)

2004年放送の仮面ライダー剣(ブレイド)より、ヒロインの広瀬栞(江川有未)の名言です。

主人公・剣崎一真(椿隆之)は自分が仮面ライダーとして戦うことで、図らずも周りの人を傷つけてしまうことに責任を感じて、仲間内から飛び出してしまいます。そんな剣崎を連れ戻すために栞は説得を始めます。

「剣崎くんは戦えない私たちの代わりに戦ってきた。そんなあなたを私たちはずっと見てきた」と一人で戦っているわけじゃない、バックアップをすると剣崎を励ます栞。その言葉で決意を固め、最強の敵「カテゴリーK」に戦いを挑むこの一連の流れは、平成ライダー屈指の胸アツポイントでもあります!

さて、このセリフですが、たしかに剣崎はずっと一人で戦ってきたわけではありませんでした。栞や他のライダーなど、そばにはいつも仲間が一緒にいました。ここから学べるのは、誰もが「仮面ライダー」になれるわけではないですが、その仮面ライダーを違う形で支えることはできる、ということです。まさに「適材適所」ですね。

そして時には、仲間に頼ることも重要なのです。いつもなんでも一人で抱え込んで肩の力が入っている人はぜひ一度、周りを見渡してみてください。そして思いきって仲間に頼ってみるのもいいかもしれません。仲間に自分の背中を預ける「勇気」もひとつの強さなのです。

「五代雄介!オレについて来い!」

一条薫(仮面ライダークウガより)

最後を飾るのは、記念すべき平成ライダーの1作目、2000年放送の仮面ライダークウガより、主人公・五代雄介の相棒である一条薫の名言です。

一見、どちらが主人公なのかわからないようなセリフですが、とても一条らしいセリフです。復活した怪人、未確認生命体事件に民間人である五代を巻き込まないようにしていましたが、五代の「みんなの笑顔を守りたい」という変わらない決意に、ついにクウガ(=五代)に協力体制をとることを決心したシーンです。

飄々として能天気な性格の五代とは真逆の、警察でお堅い性格の一条。そのため当初は五代がクウガであることを知りながらも、なかなか事件への介入を良しとしませんでした。しかし、二人とも性格は違えど、正義感が強いのは一緒。

一度協力すると決めてからは五代への協力を惜しまず、独断でクウガの専用バイクとなる『トライチェイサー2000』を渡していたり、他にもクウガが戦うための武器も幾度と提供してきました。

そして、いくら戦いで傷つこうとも、何度でも立ち上がってはクウガのサポートに徹してきました。ここから学ぶべきポイントは、「最後まで信じたものを信じ抜く」ということです。

仕事をする上で、腹をくくることはとても重要です。とはいえ、大きな決断をして、そこからはひたすらその決断を信じ抜くことはそう簡単にはできることではありません。最後までクウガのサポートに徹した一条の覚悟にこそ、その真髄を見ることができます。

仮面ライダーだけが「主役」ではない!

怪人に戦いを挑む仮面ライダーばかりに目が行きがちになってしまいますが、その裏には必ずサポートをしてくれる仲間の存在が必要不可欠です。サポートの形は人によって様々ですが、どのサポートもここぞという場面で仮面ライダーたちを奮い立たせてくれるものばかりです。こうしたアツいサポートを参考に、あなたも仲間の奮起に一役買ってみてはいかがでしょうか。