ももクロZ主演『幕が上がる』から学ぶ会話力を上げるたった一つの考え方

職場の上司と話が通じない、がんばって準備したプレゼンが全然響かなかった、そんな経験のないビジネスマンがはたして存在するのでしょうか。今回はももいろクローバーZが主演する映画『幕が上がる』から、会話力を高めるための考え方を学びます。

『幕が上がる』は高校の弱小演劇部を舞台に、文化部のインターハイに出場して優勝を目指す青春物語です。この原作者である平田オリザ氏は、劇作家であり演出家でもあります。

幕が上がる原作者の平田オリザ氏
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平田オリザ氏は、日本で初めて「演劇で日常会話を行う」方法を体系的にまとめた人物でもあります。今では、ドラマや舞台でもごく一般的となった「日常のシーン」を、一番最初に「どうすれば舞台で再現できるのか」をまとめたということです。つまり、原作者である平田オリザ氏は、日常会話を作り出す専門家でもあるのです。

多くの情報をお互いに「伝え合うか」

そんな平田オリザ氏が、今回の映画の原作『幕が上がる』とほぼ同時期に出した著書『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書) 』によると、会話力が低い原因はそもそも「伝わる」と思っていることにあるとされています。

つまり「伝わる」という前提に立っていることが間違っているのです。平田オリザ氏によると、対話とは「伝わらない」という前提に立った上で、いかに多くの情報をお互いに「伝え合うか」を努力する行為です。そのため会話をする時には、お互いが「そもそも100%伝わるわけではない」という考えを持ち、その上で「でもなるべく多くを伝えようとする」ことが大切なのです。

伝える工夫をする

『幕が上がる』では、主人公たちがこの「伝わらない現実」と闘いながら、それでも自分たちの想いを人に伝えるために奮闘する物語でもあります。私達も普段の生活の中で、まずは「そもそも伝わらない」という前提に立ち、いかにして「伝える工夫をする」かを考えることで逆説的に「より伝わる会話」ができるようになるのではないでしょうか。