正しい日本語、あなたはいくつ分かる?デキるビジネスマンが知っておくべき言葉15選

皆さんは、「デキるビジネスマン」と聞いたら、どのような人を想像しますか?

頭の回転が早い人、プレゼンが上手な人、身だしなみがきちんとしている人……
人によって、思い浮かべる姿はさまざまでしょう。

そんな中、意外とおろそかにされがちなのが、正しい日本語。ちゃんとした意味を知らずに使っていると、自分の気づかない所で信用を失ってしまうことがあるのです。今回は、間違いやすい日本語をピックアップして紹介します。あなたはいくつ分かるでしょうか。

間違ったシチュエーションで使っているかも?意味を間違いやすい日本語9選

まずは、間違ったシチュエーションで使ってしまいがちな日本語を紹介します。

役不足 – 謙虚になったつもりで言わないように注意!

役不足
「その人の力量に比べて、役目が軽すぎること」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P2675

自分には荷が重すぎるという意味で、「その仕事、私には役不足です!」と言ってしまいそうなこの言葉。実は「役目が軽すぎる」という逆の意味が正解なので注意が必要です。「力不足」という言葉と混合してしまわないようにしましょう。

敷居が高い – 使い方を間違えると勘ぐられます

敷居が高い
「不義理または面目ないことなどがあって、その人の家へ行きにくい。敷居がまたげない。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P1146

「その料亭は、私には敷居が高いですね。」などと、上司の方に言ってしまった経験がある方もいるのでは。「身の丈に合わない」という意味で使ったつもりでも、本来は「何か気まずい理由があって行けない」という意味。「一体どんなことやらかしたんだ…」と思われてしまうので、気をつけましょう。

気が置けない – 仲の良い関係の時に使ってください

気が置けない
「気詰まりでない。気づかいしなくてよい。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P621

「気を許せない」という意味で使われがちの言葉。本来は真逆の意味で、「気づかいをしなくていい良好な関係」のことを言います。知らずに使ってしまうと、相手に大きな誤解を与えてしまうことになるので、しっかり意味を覚えておきましょう。

議論が煮詰まる – 間違いが増えたことで意味がかわった!?

議論が煮詰まる
「議論や考えが出尽くして結論を出す段階になる」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P2035

間違えやすい日本語として、取り上げられることが多い「議論が煮詰まる」という言葉。会議中などに「手段やアイデアが尽きて行き詰まった状態」を指すかと思いきや、実は反対の「結論が出る状態」という意味で使うのが正解。たったのですが…文化庁によると、なんと前述した第五版の広辞苑からあとに発行された第六版からはこう記載されているそうです。

「広辞苑 第6版」(平成20年 岩波書店)
に-つま・る【煮詰る】
[1]煮えて水分がなくなる。
[2]議論や考えなどが出つくして結論を出す段階になる。「ようやく交渉が-・ってきた」
[3]転じて,議論や考えなどがこれ以上発展せず,行きづまる。「頭が-・ってアイデアが浮かばない」

間違って使う人が増えていることを受け、新たに[3]の意味が追加されました。時代と共に日本語が変化するということが分かる、面白い例だと言えるでしょう。

失笑する – 冷笑や苦笑と似ているので注意

失笑する
「(笑ってはならないような場面で)おかしさに耐え切れず、ふきだして笑うこと。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P1193

こちらの言葉は、おそらく多くの人が誤った使い方をしているはず。「笑いを失う→しらける、苦笑いする」という意味で使ってしまいそうですが、実は「笑ってはいけない場面で、思わず笑ってしまう」ことを指すのです。「冷笑」や「苦笑」と混合してしまわないように注意しましょう。

小春日和 – 実は春ではありません

小春日和
「(暖かで春に似ているからいう)陰暦10月の異称。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P995

こちらも、文字に騙されてしまいそうな日本語。俳句で使われる季語で、「新暦(現在)の11月〜12月頃の暖かく晴れた日」のことを指します。厳しい寒さが続いていた冬から、ようやくポカポカした陽気に恵まれるようになったときに言いたくなりますが、誤用です。「今日は小春日和ですね〜」などと、冬の時期に営業先で言ってしまわないように気をつけましょう。

世間擦れ – ズレているのではありません

世間擦れ
「世間にあって苦労し、悪賢くなっていること。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P1492

「世間擦れ」と聞くと、世間と感覚がズレているという意味で捉えてしまいそうですが、これは間違い。「苦労し世の中の裏も表も知った結果、悪賢くなった」という意味で使われます。よく間違えやすい言葉なので、間違えて使っている人がいたら、後でこっそりと教えてあげましょう。

姑息(こそく) – 卑怯なのではなく、その場しのぎ

姑息(こそく)
「一時のまにあわせ。その場のがれ。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P972

「姑息な手段を使っている」と聞くと、「何か卑怯な方法でも使ったのか」と思ってしまいますが、実は間違い。本来は「その場逃れ」であることを指しています。おそらくこちらの言葉も間違った意味で理解している人が多いので、誤解を避けるためになるべく使わない方がいいでしょう。

檄(げき)を飛ばす – 人によっても解釈が異なるので注意が必要

檄(げき)を飛ばす
「考えや主張を広く人々に知らせて同意を求める。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P829

「元気のない者に刺激を与えて活気づけること」という意味で使いがちな「檄(げき)を飛ばす」という言葉。よく間違えやすい日本語として紹介されることの多いのですが、広辞苑第五版には、間違いだと言われているその意味も掲載されています。一方で、その使い方を誤りとしている辞書も。「議論を煮詰める」と同様、人によって解釈が異なる場合が多いので、気をつけたい単語のひとつです。

言葉自体を間違えて使ってしまいがちな日本語6選

ここでは、意味ではなく言葉自体を間違えて使っているケースが多い日本語を紹介します。

間が持たない×→間が持てない○

間が持てない(×間が持たない)
「空いた時間がとりつくろえない。することや話題がなくなって、時間を持て余す。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P2488

「あの人と飲みに行っても、間が持たないんだよな〜」なんて使いがちですが、実は「間が持てない」とするのが正解。体力が続かない、という意味で使われる「身が持たない」と混合しないようにしましょう。

足元をすくう×→足をすくう○

足をすくう(×足元をすくう)
「相手のすきにつけ入って、失敗や敗北に導く。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P41

相手の弱点につけこむ、といった意味で使われる「足元を見る」と混合しやすい、この言葉。「足元をすくう」ではなく「足をすくう」が正解です。「調子に乗ってると、いつか足元をすくわれるよ」と同僚や部下に言ってしまって、「その意味違いますよ」と、足をすくわれないように要注意です!

怒り心頭に達する×→怒り心頭に発する○

怒り心頭に発する(×怒り心頭に達する)
「激しく怒る。「怒り心頭におこる」とも。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P123

怒りが心の中に生じたときは、「怒り心頭に達する」のではなく「怒り心頭に発する」というのが正解。怒りのバロメーターが最高潮に達する、というイメージで誤用が広がったのかもしれません。

うんちくを垂れる×→うんちくを傾ける○

うんちくを傾ける(×うんちくを垂れる)
「自分の学識・技能の精一杯を発揮する。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P277

うんちくを披露する姿に悪いイメージがあるせいか、「文句を垂れる」などに使われる「垂れる」と混合してしまう人が多いですが、本来は「うんちくを傾ける」が正解。とはいえ、うんちくを傾けすぎて嫌がられないように注意してください。

風の噂×→風の便り○

風の便り(×風の噂)
「どこから来たとも分らぬほのかな便り。うわさ。風のつて。」
新村出編(1998)『広辞苑 第五版』 岩波書店,P507

ふと小耳に挟んだ噂話などについて話をするとき、「風の噂で聞いたんだけど、」と言うことがありますが、正しくは「風の便り」。どこかロマンチックな雰囲気が漂い使うのをためらってしまう…という人は、「噂で聞いたんだけど、」という言うことをおすすめします。

おまけ:汚名挽回が正しい使い方に!?


今回、間違えやすい日本語として取り上げようとピックアップした「汚名挽回」という言葉。汚名は返上するもので、名誉挽回が正しい使い方だとされてきましたが、国語辞典編纂者の飯間浩明さんのツイートによると、

ということなのだそうです。汚名を取り戻すという意味ではなく、「汚名の状態を元に戻す」という意味で「汚名挽回」が今後使われるようになるかもしれません。

デキるビジネスマンになるために、正しい日本語を使いこなそう

今回は「正しい日本語」として、本来の意味とは異なる意味で使われている言葉を紹介しました。皆さんはいくつ正しく理解していたでしょうか。

いざというときに恥ずかしい思いをしないよう、きちんと本来の意味を理解しておくようにしましょう。使い慣れているからといって邪険にしてしまいがちな日本語。自分の日本語を見直して、明日からひとつひとつの言葉を大切にしてみてはいかがでしょうか。