新たな職業「ドローンパイロット」が近い将来、一般化する!? ドローン空撮のプロを派遣する『DroneAgent』代表・峠下周平インタビュー

株式会社FLIGHTS
代表取締役・峠下 周平(たおした・しゅうへい)
広島県出身。慶応大学在学中に体育会航空部に所属。在学中にリクルートのBtoB向けアポイント調整ツールの立ち上げに携わる。その後、ドローン空撮のマーケットプレイス『Drone Agent』をスタート。2016年4月に株式会社FLIGHTSを設立。ドローン情報のオウンドメディア『The Drone Times』を運営し、記事の執筆も手がける。
株式会社FLIGHTS 代表取締役・峠下 周平(たおした・しゅうへい) 広島県出身。慶応大学在学中に体育会航空部に所属。在学中にリクルートのBtoB向けアポイント調整ツールの立ち上げに携わる。その後、ドローン空撮のマーケットプレイス『Drone Agent』をスタート。2016年4月に株式会社FLIGHTSを設立。ドローン情報のオウンドメディア『The Drone Times』を運営し、記事の執筆も手がける。

「空撮技術」と「操縦技術」の両方を持っているドローンパイロットはごく一握り。信頼できるパイロットを選抜・育成し、派遣していく

 2030年には国内におけるドローンの市場規模は1000億円に達すると予測されている(※日経BPクリーンテック研究所調べ)。この分析に軍事用とホビー用途は含まれず、空撮や点検、計測、物流といったサービス市場と、業務用に販売されるドローン本体を合計したもの。2015年度は約30億円の市場にすぎなかったが、今後はドローンの高性能化とともに指数関数的に拡大していくことが見込まれるという。

 しかし、首相官邸にドローンが墜落した事件をはじめ、無許可でドローンを飛行させたとして書類送検されるケースが相次ぐといった法的問題や、まだまだ技術的な課題もあることから、積極的にドローンをビジネスに活用しようという企業は少ない。逆にいうと、これだけの市場が見込まれながら大企業が参入していないのだから、ベンチャー企業にはチャンスかもしれない。

 そんななか、「ドローン空撮の派遣型マーケットプレイス」という新たなサービスを展開しているのが、株式会社FLIGHTSが運営する『DroneAgent』だ。30名のドローンパイロットが参加し、空撮を中心としたサービスを提供している。創業者の峠下周平氏にそのビジネスモデルを聞いた。

sub_01「空撮パイロットのオンデマンド派遣というビジネスモデルになります。パイロットそれぞれの技量や経験、知識を我々がチェックし、社員もしくは業務委託というかたちで派遣しています。日本各地のパイロットさん一人ひとりに実際にお会いさせていただいて、何度も面談を重ねて認定したうえで派遣するという、すごく手間をかけたマーケットプレイスになります」

 当初はドローンパイロットをネット上でマッチングするというシンプルなサービスからスタートした。それがなぜ「オンデマンド派遣」という業態になっていったのだろう?

「空撮パイロットがどんどん増えていますが、本当に上手い人は圧倒的に少ないものなんです。現状では、とりあえず飛行させて撮影して納品しました……というレベルの空撮パイロットが大半を占めています。しかし、操縦技術と撮影技術は等しいものではなくて、本当に空撮技術のことがわかっていて、なおかつ操縦技術が高い人となると、一地域に一人か二人いる程度。たとえば対象物をきれいにぐるりと周って撮るとか、ギリギリまでドローンを下降させて、一気に上昇しながら対象物を撮るといった撮影技法があって、それを自分で研究して技術を磨いてきた空撮パイロットの絶対数は限られています」

 この半年間で180名以上の空撮パイロットの応募があったという。しかし、2泊3日のドローンスクールに通った程度という人も多く、面談を重ねて70名にまで絞り込んだ。現在もパイロットの募集はしているが、むしろ今は技量の高いパイロットをさらに厳選している段階であり、稼働しているパイロットは30名程度だという。

「最初にマーケットプレイスのサービスをやってみてわかったことは、マッチングするだけの補助ツールとして、集客だけして手数料をもらうというビジネスモデルではまったく機能しないということでした。これまでは飛行時間が長ければ一定の技量があるものと考えて審査が甘くなっていました。だけど実際は、撮影技術の知識がなければ、どれだけ長く飛行しても空撮が上手くなることはありません。まだ空撮パイロットの数が少ないこともあって、それでもなんとか仕事になってきた人が多いと思うのですが、僕たちはそうはありたくない。今後は審査基準を厳格にしたうえで、信頼できるパイロットさんと一緒に成長しながら、空撮業界全体を盛り上げていこうというやり方に移行しました」

『Drone Agent』の料金設定は、1カ所・3時間までの拘束で「スタンダードプラン78000円~」、2カ所・半日以上の拘束で「ビジネスプラン128000円~」となっている。どのように料金設定がされているのだろう?

「ネットやテレビでは1回の空撮でパイロットのギャラが50万円という噂が飛び交っていますが、それはごく限られた著名な空撮パイロットの話であって、一般的な空撮パイロットの相場はもっと下げていくべきだと考えています。パイロットのギャランティをベースにして、受注の案件数を持っていることや、弊社がクライアントさまに撮影方法を企画提案するといった交渉業務、飛行の許可取りやトラブルがあったときのリスク等をかんがみて、プラスアルファというかたちで料金を設定していますね」

 北は北海道、南は沖縄まで全国各地に認定パイロットが在籍していることがFLIGHTSの強みだ。現地の空撮カメラマンに依頼して出張費を抑えることができるメリットは大きい。そして、今まさに取り組んでいるのが各地で活動している認定パイロットの社員化である。

sub_02「稼働しているパイロット30名のうち6名が固定給+歩合という社員に近い契約になっています。他の方はすべて業務委託になっていて、本当は30名全員に社員になってもらいたいのですが、毎月給料をお支払いするとなると依頼の案件数との兼ね合いもあるので、まだまだこれからという段階です。派遣するパイロットには弊社のノウハウを提供し、飛行マニュアルとチェックリストを渡し、ドローンの保険にも加入してもらっているので、安心して一人で任せられる状況になってきたところです」

 現在、ドローンをめぐる大きな課題のひとつが飛行の際の許可取りだ。これがドローンの普及を阻害する一因でもあり、FLIGHTSの重要な役割のひとつになっている。

「都市部などの人口集中地区は国土交通省の許可なしでは飛行できません。じゃあ公園ならいいかというと東京都の条例があり、道路は道路で道路交通法があるというふうにいろんな法律が絡まりあっているんですね。さらには土地所有者の許可も必要になってくる。これが本当に大変で、一人ひとり土地所有者をチェックして許可を取り、さらに国交省に申請したうえで、地域の警察署、消防署、各自治体に報告するという大変なフローを踏まなければいけない。ラジコンヘリの時代は曖昧なまま飛ばしていたらしいのですが、ドローンは航空法で違法になっているケースがあるので、弊社が許可取りを無料で代行し、パイロットと一緒にそれを確認しながら進められることは、彼らにとっても価値あることだと思っています」

大学航空部でグライダーの活動をしていたことが原点。「空」の仲間と一緒に真剣に打ち込むことが楽しかった

 そもそも峠下氏はなぜドローンを事業にしようと考えたのだろう。市場の可能性を考えれば納得のいく選択だと思えるが、ドローンの商業利用はまだ始まったばかり。将来的にドローンを用いた宅配サービスが取り沙汰されているが、現状では建物があるだけで電波が届かなくなるという技術的な課題があり、実用段階には遠くおよばないという。ドローン関連の業者のほとんどは空撮サービスが中心で、新たなサービスを展開しようとするベンチャー企業は数えるほどもない。ドローン業界で起業した峠下氏の“原点”とは?

「大学時代に体育会航空部でグライダーのパイロットをしていました。エンジンの付いていない小型飛行機みたいなプラスチック製の機体をセスナ機で上空にけん引して、とんびと同じ要領で滑空するスポーツです。ドイツ製の機体が数千万円もして、さらに高額の保険に入る必要があったので、OBと部員がお金を出しあっていて、僕もアルバイトをして毎月5万円ほどお金を入れていました。それがちょうどドローンが普及し始めた頃で、ラジコンヘリの空撮をしていた周囲の人たちが、ドローンに乗り換えようとするタイミングでしたね」

 安価なドローンを購入して「操縦が難しい」と感じた人も多いのではないだろうか。厳密にいうと、あれはドローンではないそうだ。

sub_03「プロペラが4つあるとドローンだと思われていますが、実際はラジコンヘリの一種です。一番の違いは、機体にコンピュータが積んであること。コンピュータがGPSを拾って、機体の位置を補正しながら飛行するので、風に流されても指示された位置に戻ってきますし、地形図をインプットしておけば自動制御で勝手に飛んでいきます。もちろんラジコンヘリにこうした機能はありません。自動航行ができることがドローンの定義だと考えています」

 ラジコンヘリの空撮は高い技術が要されていたが、ドローンであれば比較的簡単に誰でも飛ばすことができる。ラジコンヘリの空撮を仕事にしていた人にとっては死活問題だ。

「ドローンの機体自体がかなり安くなってきて、誰でもカメラ付きドローンを持てるようになってきました。もちろん技量の差はあるんですけど、とりあえずドローンを飛ばして撮影するだけでプロを名乗る人が出てきたんです。それにともなって空撮料金もすごく安くなってきて、ラジコンヘリの空撮で仕事をしていた人たちが困っていたんですよね。途端に集客もできなくなり、『この状況をなんとかできるビジネスを考えてほしい』と知人に相談を受けたことが最初のきっかけでしたね」

 もともと峠下氏は起業家を志していたわけではなかった。子どもの頃の夢は「パイロット」だったという。

「小学校でよく将来の夢を書かされますけど、総理大臣とか弁護士とかいろんな夢があるなかで、僕はその頃から『パイロットになりたい』と書いていました。中高時代も勉強のかたわら航空関係の本を読んだりしていて、大学進学で上京する際、ふと子どもの頃の夢を思い出したんですよね。せっかくだから普段できないことをしてみたい、という気持ちもあって興味本位で航空部をのぞいてみたら、隣りにいた女の子がめちゃめちゃ可愛かったんですよね(笑)。最初はそれくらいの動機だったんですけど、実際に活動し始めると、やっぱり自分は空が好きなんだなって。次第に本気で打ち込むようになって、自分の原点にもう一度帰ってきたような感じでした」

 しかし、視力の問題でパイロットになれないことは、当時からわかっていたという。

「それなら航空整備の仕事もあると思われるかもしれませんが、僕にとってそれは違うことなんですよね。航空部の活動の何がよかったかというと、実際に自分が飛ぶことであり、同じ志向の仲間と大会に出場して、真剣に打ち込みながら一緒にワイワイやるのが楽しかったわけです。だから、ただ航空関係の仕事に就けばいいという感じでもなかったんです」

 こうした志向もあってか、峠下氏は大学時代からリクルートの新規事業部署に参加。それはBtoB向けのアポイント調整ツールを開発するという部署だった。そこで峠下氏は、新規事業の立ち上げに打ち込むことになる。

sub_04「企画が通って予算が付いたタイミングから参加しました。大枠の仕様だけが決まっていたのですが、具体的にどういった機能を付けるか、どういったサービスに仕上げるかまでは決まっていなかった。そこで、最初に『リーン・スタートアップ』(エリック・リース、伊藤 穣一/著)という本をぽんと渡されて、課題をヒアリングすることから始まったんです。それは目の前の課題からサービスを作り、ユーザーの反応を見ながら改善を繰り返していくという考え方の本なんですが、実際に50人ほどのリストをしらみつぶしにヒアリングしていきましたね。こうして企画段階からリリースまで一連のフローを経験できたことは、非常にありがたい機会でした」

 この新規事業がリリースされて仕事が一段落した頃、峠下氏は前述の空撮サービスの相談を受けた。そこで峠下氏は空撮パイロットを集めた個人サイトを立ち上げることに。

「各地域の本当に空撮が上手いパイロットさん5人にお声がけをして、10万円ほどSEM(検索エンジンマーケティング)に投下して運用を始めてみました。会社勤めのかたわら空いた時間に運用するつもりだったんですが、問い合わせが殺到するようになって電話対応だけでは回せなくなってきたんです。自分なりに『もっとこうしたほうがいい』と考えて運営していくうちに、どんどん『もっとやりたい!』とのめり込むようになり、気づけば会社にいる理由がなくなっていました。だけど、実際に起業するまで、本当に起業するのか?って自分でも半信半疑でしたね(笑)」

「リーン・スタートアップ」の手法で、粛々とドローンをめぐる課題に応えていくうちに「会社」という形になっていた

 起業するにあたって、峠下氏はBtoBビジネスの立ち上げ時に影響を受けた『リーン・スタートアップ』の手法を実践していった。これは最低限のサービスや製品を迅速に作り、ユーザーの反応を検証しながら改良や軌道修正を繰り返していくという起業の手法である。そうすることで時間と資金、自身のエネルギーを最小限に抑えることができる。峠下氏の場合、最初は個人サイトから始め、その都度、法人化や大型ドローンの購入といったテコ入れをしていったわけだが、中でも大きな転換点となったのがビジネスモデルの軌道修正である。

sub_05「自分でも『リーン・スタートアップ』の本に踊らされてるんじゃないかって感じることがあります(笑)。僕の場合、最初に『ペライチ』(※WEBサイト作成サービス)を使って手間をかけずに空撮マーケットプレイスの個人サイトを立ち上げてみたんですが、その日の夜にCMの依頼が入ったんですよ。そのCM制作会社は常に信頼できる空撮会社を探しているらしく、特に地方で撮影するときに地域の業者を探すことに苦労しているようでした。なぜなら東京の空撮会社に沖縄での撮影を依頼するとなると、出張費で2倍のコストになってしまうからです。そのため東京なら東京、沖縄なら沖縄の空撮カメラマンに依頼したいわけです。その後も立て続けに依頼が入ったのですが、やはり地方の案件が非常に多かったんです」

 こうして「地方案件」と「信頼できる空撮技術」という需要が確実にあることがわかった。となれば、やるべきことは各地域の空撮パイロットの協力を募ることだ。

「その頃、家入一真さんが発起人の『リバ邸』というシェアハウスに住んでいたんです。お金がない学生や社会人が、何かをやるための準備期間として安く住めるというコンセプトのシェアハウスなんですが、その頃、全国各地の空撮パイロットに会いに行く出張費がねん出できずに困っていたんですよね。そんなとき家入さんに出会ってポンとお金を貸してくれたんです。それを出張費に充てることができてとても助かりました。その他にはイーストベンチャーズ株式会社から出資を受けています。このビジネスモデルは最初にパイロットにギャランティをお支払いして、その後、クライアントから入金されるという流れになるので、すぐにお金が尽きてくる。サービスリリースから1カ月後に売上が立ったタイミングで資金が必要だと判断しました」

 案件数が増えてきたことで峠下氏ひとりでは回せなくなり、パイロットのアサイン業務を担当する社員が2名加わった。こうして個人で始めたサイトが、いつしか「会社」になっていた。

「目の前の事象があって、クライアントさんやパイロットさんにヒアリングしていくうちに情報が溜まって、そこから一番やるべきことを見つけて随時修正していくということを粛々とやっていたら、今の形になったという感じです。起業してあらためて思うのは、自分の意志でできることが一番の醍醐味ですよね。たとえば一従業員として、お客さんから課題や求めているものをヒアリングしたとしても、それを上司に報告する段階で一次情報ではなく、二次情報になってしまう。その途端、情報に価値がなくなって話が通らなくなってしまうものなんです。本当に課題に応えようとするなら、自分で話を聞いて自分でやらないとできない。それができる今の状況は、すごく楽しいです」

 では、ドローン業界における今ある課題とは? それは、ドローンの普及と業務利用を阻んでいる飛行の許可取りにあるようだ。国交省のキャパがオーバーし、申請後1カ月ほど待たされることもザラにあり、これを避けるために1年分をまとめて申請できる「全国包括申請」という方法があるのだが、それでも間に合わないことがあるという。今後ドローン市場が盛り上がっていくために必要なことを聞いた。

「私見になりますが、ドローンが普及するために一番良い方法は、免許制にすることだと考えています。国交省が書類だけで審査している今の状況は、むしろ非常に怖いことです。最近は全国包括申請の許可を持っていることを売りにした代行業者が出てきているのですが、国交省は飛行マニュアルがあるかないかを見ているだけなんですよね。『飛行ガイドライン』も出ているので、以前のように飛行マニュアルをゼロから作る必要もなくなり、誰でも申請ができてしまう。まだ事故が起きていないことが不思議なくらいで、今後、事故が起きると、さらに規制が厳しくなって悪循環になりかねません。だからこそ早く技量が証明される免許制にすべきだと考えています。今はまだその状況にないので、僕たちが免許センターの役割を担っているというイメージを持っています。空撮の派遣会社の売りというと、撮影技術、丁寧な対応、料金の安さだったりしますが、それ以上に弊社が大事にしているのが、航空法の知識をきちんと持ったパイロットを派遣するという“安全性”なんです」

 今後はドローンの教習事業を展開していきたいと峠下氏は語る。プロの技術を指導する体制が整ったとき、「ドローンパイロット」という新たな職業が一般化するかもしれない。

「全国に我々が技量を認定したパイロットがいるので、彼らに講師をやってもらって各地で教習授業を展開していきたいと考えています。同時に空撮や測量、点検といった相談も受けつけ、機体購入や導入のコンサルティングもやっていくつもりです。将来的には、ここに来ればドローンに関わることはひと通りなんでも相談できる“町のドローン屋”を全国各地で展開していきたいですね」

 2016年3月に国交省がドローンの測量マニュアルを発表し、ようやく測量の業務利用が現実味を帯びはじめた。しばらく前から『DroneAgent』に点検の依頼が入るようになってきたが、今後は測量にも対応していくという。最後に「ドローンパイロット」の未来像をお聞きした。

sub_06「ドローンパイロットがベースにあって、専門技能が付くかたちになっていくと思います。今は『ドローン+空撮』のパイロットが中心ですが、今後は『ドローン+測量』『ドローン+点検』『ドローン+農薬散布』というふうに、それぞれに特化した技術を身に着けていく時代になるはずです。どの職業もそうだと思うのですが、各領域でスキルを上げていかないと本当のプロフェッショナルにはなれない。点検や測量に関しては、フォークリフトやクレーンの国家資格のように、専門業者の従業員が取得する資格になっていくと思います。空に関わる仕事というと、飛行機の操縦士や開発、整備士などすべて確立されていますよね。そこへドローンが登場して、空に関わる仕事の新たな可能性が広がりました。まだビジネスとして着手している企業も少ないので、すごくチャンスだと思っています。ぜひ空の仲間と一緒にプロの職業として成立させていきたいですね」

峠下周平氏を知る3つのポイント

座右の書その1『リーン・スタートアップ』

(エリック・リース、伊藤穣一/著)
「目の前の顧客や事象から事実と課題を見抜いて、それに対して最適な解決策を提供していくというスタートアップの考え方が記された本です。いろんな人から課題を聞いて、自分しか気づけないような真実を探すということをやり続けなければいけないと思いましたね」

座右の書その2『ゼロ・トゥ・ワン』

(ピーター・ティール、ブレイク・マスターズ/著)
「常識だと思われていることに捉われず、自分しか気づいていない真実に取り組むこと。これが本書のテーマなんですけど、僕にとって『ゼロ・トゥ・ワン』と『リーン・スタートアップ』は密接にリンクしています。たとえば、課題を解決する方法として、これが常識だと思われているものがあったとき、その方法を疑ってみるというより、もっと根本的に、その課題は本当に正しいのか?と課題設定から検証してみる。僕の場合、最初はマーケットプレイスというビジネスモデルが正解だと思っていたんですが、クライアントさんやパイロットさんに話を聞いていくうちに、そうじゃないということに気づかされたんですよね」

座右の書その3『ブラックスワン』

(ナシーム・ニコラス・タレブ/著)
「昔の西洋では白鳥は白いというのが常識でした。その後、オーストラリア大陸が発見され、黒い白鳥が見つかって常識が覆ってしまった。これがタイトルの由来になっていて、みんなが常識だと思っていることが、実は間違っていることが多々あるということが示唆された本です。たとえば9.11のようなテロが起きるなんて誰も想像もしていなかったわけですが、実際にテロが起こると、当たり前のことのように事件の背景や理由が説明される。先に挙げた2冊を含め、僕の中の前提として『常識が間違っているかもしれない』というのがあって、じゃあ真実を探そう、という気持ちが常にあります」

取材・文●大寺 明  写真●高村征也

FLIGHTSがドローン教習をスタート!
DroneCamp

DroneCampでは、FLIGHTS社のノウハウを活用し、かつJUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)やDJI CAMPなど各団体の基準を満たした独自カリキュラムにて講義を行います。また空撮・測量・点検といった各業務に特化した企業と提携することで、実務に即導入できるドローン講習を実現していきます。